『登山中、急な便意に襲われた。』
こんな経験をしたことがある人は少なくないはず。
今回はみんなが気にしているのに、なんだか触れちゃいけない話題みたいにしている山でのトイレ事情に関して、私なりに改めて考え整理していきたいと思います。
目次.
1.現状
トイレ問題はデリケートな話になるせいか、仲間内で話し合う場が少ないと感じます。
そしてネットや雑誌での解決策が『携帯トイレを持ちましょう』で終始していると感じます。
確かに携帯トイレの普及率は上がっていると思います。
屋久島では登山者が急増したことにより、トイレ待ち時間の増加、し尿タンク容量オーバー、現地での埋設処理の限界等の懸念事項が生じ、平成22年度より携帯トイレの携行を推進し、平成28年度には携行率が80%にまで達しました。
これは素晴らしいことですが、屋久島への一生に一度あるかないかの時なら良いけれど、毎週山に入る人が数百円~数千円する携帯トイレを毎回使い、翌週の山行前までに新しいのを買っておく、ということは時間的に対応できないことも多いのではないでしょうか。
大前提として、“携帯トイレを携行する”は正しい。
しかし、現実路線でトイレ問題を考えていきたい!

2.急な便意を防ぐ
まず、『急に便意に襲われたらどうしよう、、、』ではなく、『事前に出来ること・するべきこと』を考えます。
①事前にトイレに行っておく。
歩き出す前に、その登山口や山小屋でトイレに行っておく。事前トイレを習慣化しておく。
これは必ず押さえたいところ。
②コース上のトイレの場所を確認する
人気のコースであればコース上にトイレがあることが多いです。
家で登山地図を見てどこにトイレがあるか、どのくらいの距離にあるのかを確認して、トイレ計画を立てる。

③利尿作用のあるものは避ける
カフェインや牛乳など、利尿作用のあるものは避けておく。
辛い物に弱い人は辛い物も避けておく。
④ハイドレーションを使う
水分は一度に大量に飲むよりも、こまめに摂取したほうが体内に吸収されるので、一度に大量に飲みにくいハイドレーションを使うというのも手。
水分補給はしっかり摂る必要があるので、“こまめに”というのがキーポイント。
3.野糞の流儀
どんなに事前準備しても、『朝出なかった、、、』ということありますよね。

トイレがない、携帯トイレも手元に無い。そんな時は野糞です。致し方ない。
私の考える野糞のマナー
①野糞に相応しい場所を見つける
アメリカのPCT協会によると、トレイルから60m離れた場所でしましょうとあります。可能であれば1.6km離れましょうとあります。
しかし日本の場合にはそんなフラットな空間が続いているわけではなく、崖や急斜面になっている可能性があります。また野生動物と意図せず遭遇してしまうことも。
日本においてはできるだけ『水源・トレイルから距離を置く』ことの意識が大事だと思います。

②穴を掘る
PCTでは約18cmの穴を掘りましょうとあります。
日本でも極力穴を掘りたいところです。その為にはショベルは携行するようにしましょう。
また、実際に穴を掘って用を足す時見落としがちなのが、「自分の肛門の位置、知っていますか?」ということです。
あまりに直径が小さい穴だとせっかく掘ったのに外すことも。その際ショベルがあると自分の大便を拾ってさくっと穴に埋められます。
また、『石で掘れるのでは?』と思うかもしれませんが、これは結構難易度が高いです。ショベルの代わりにするならテントペグが現実的かな。
ただし、掘るという行為に関しても、日本の場合には適さないことも多々あります。
日本の場合には樹林帯が多く、木の根が多くて掘れないことも。また根が浅く広く張っていることもあり、根っこを痛めてしまうこともあります。
さらには森林限界を超えた先では土ではなくザレ場になっていることも多く、この場合も掘ることができません。
掘れる場合には掘る、が良いでしょうが、掘れない場合には周りの土を集めて上から覆い隠す“小山スタイル”で対応。
また自分が用を足した場所は、他の人にとってもトイレに相応しい場所のことが多いです。掘った場所、土を集めた場所には次の人が来ても掘り起こさないように、落ちている小枝を刺してマーキングしておきましょう。

③紙は持ち帰る
時々トレイルにトイレットペーパーが落ちている悲しい状況を目にしますが、紙は絶対持ち帰る。当然のマナーです。
トイレットペーパーが無い!という人は下山後に使う汗拭きシートだっていいし(お尻スースーする)、あとは葉っぱがおすすめです。
ちなみに葉っぱは綺麗だと思っても裏側に小さい虫がいたりするのでよくチェックして使うことをお勧めします。
また葉っぱで拭いたあと、手をお椀代わりにして水を入れてお尻を洗浄するのもおすすめ。ちなみにお水をお尻につけたら綺麗になると思うかもしれませんが、これだけでは難しいです。一回“拭く”という行為はした方が良いです。
ちなみに私は野糞をして、2週間後に同じ場所へ行ったので大便をしたところを掘り返してみたら綺麗に分解されていて、微生物、いや、地球の力にいたく感激したことがあります。
④見張りをお願いする
これは同行者がいる場合に限りますが、トレイルから距離が取りにくい時には他の人が来ないかチェックしてもらうのも手です。お互い鉢合わせるのは辛いですから。
『やばい、来るよ!』といったら残っている力を振り絞って便意を止めます。
私は幸運にもこの事態になったことはないけれど。

今回はトイレ事情に関して私なりの考察をまとめてみました。
避けられない緊急の野糞の場合にも、『自然環境を意識した行動がとること』。
これこそが正しい野糞の流儀だと考えます。
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