拝啓 紫陽花の侯、尊兄におかれましては健やかにお過ごしのことと存じます。
春の出会いの季節を過ぎ、意中のお相手とデートなんぞしたいと思っている時候かと存じます。
「カフェデートなんて話し下手な僕には無理だ。
そうだ、一緒に体を動かし、美しい景色を見るデートはどうだろうか。」
と思っている時候ではないでしょうか。
「そうだ 京都、行こう。」ならぬ「そうだ 山、行こう。」
と思いついたのではないでしょうか。
そんな尊兄に、若輩者ではありますが私から幾ばくかのアドバイスを送りたいと思います。
目次.
1.景色なんて誰も気にしてない。
せっかくのデートだからといって、気合を入れて景色の良い山まで片道2時間かけて行こうとしていないですよね?
まさかだよね?
「素敵な君に、素敵な景色を見せたい」
その気持ちは嬉しい。
でも、登山口まで何時間もかかる山なんて、その道中でもう帰りたい。中央線折り返して帰りたい。
女子は朝の準備に時間がかかるのです。
「朝9時登り開始とすると6時半に家を出て,,,」
なんてディズニーランドでもなければ無理です、頑張れません。
こっちはそこからさらに逆算して朝ごはん食べて、お化粧して、と色々あるのです。
「え?化粧?山で?みんなスッピンだよ?」
て思ってます?お前の目は節穴か。と言いたい。
山デートと言ってもスッピンで行く女子は少ないのです。みんなスッピンに見えるかもしれないけれど、スッピンに見えるような化粧をしているのです。そんな女子に朝6時半集合は無理です。厳しいって。
寝不足で帰りの電車で爆睡しちゃうよ。
女子だって綺麗な景色が見たい。でも、それよりも貴方と一緒に過ごす時間を楽しみたいのです。
景色よりもその道中のおしゃべりや山頂でのごはんを楽しみたいのです。そちらを重視してください。
2.往復8時間とか誰が喜ぶん?
「大丈夫だよ、子供でも行ける山だから」
「本当~?じゃあ行けるね☆」
て言うけど、無理だから。
行けるよ?多分ちゃんと無事に行って帰ってこられるよ?でもね、女子めっちゃ不機嫌になってるから。
想像できないかもしれませんが、高校まで運動部でバリバリやっていた女子も、気付けばNO運動ライフまっしぐら。
本人も気が付かない間に体力は小学校低学年並。そんな女子がなんと多いことか。子供の方がずっと元気に歩きます。
貴方が想像する半分以下の体力の人間と歩くイメージで山を選んでください。
疲れて不機嫌になった女子と2時間も下山とか、かなり厳しいっす。
帰り道は疲れて無言か爆睡という未来しか見えません。
こちとら2人でちょっと体を動かして、同じ経験を共有したいだけなんですわ。
3.後行程決めてたなら教えてくれよ。
「この近くに良い温泉があるんだよ!汗もかいたし、温泉入ってすっきりしよう!」
とか「良いこと思いついた!」的に言わないでいただきたい。
こっちは準備があるんですわ。という女子の声が聞こえてきました。
「大丈夫、温泉でタオルも買えるよ」
とか、違うんだわ。
お風呂上りの化粧道具やヘアオイル持ってきてないんだわ。スッピンに見えるかもしれないけど、ファンデーションは塗ってるし眉毛も書いてきてるんだわ。
という女子の怒りに似た声が聞こえてきました。
もし、「温泉に行こうかな」と事前に思っていたならば、それは前日までに伝えてあげてください。
温泉が嫌なのではなく、準備できていないから困るのです。
女子も「せっかく温泉という楽しいことを提案してくれたのに断るのはな、、、」と苦しんでしまいます。
「明日は近くに温泉あるし、時間があったら入って帰ろうよ」と事前に伝えてあげてください。
4.美味しいおやつを用意しておく。
毎週山に入っている女子相手なら良いけれど、ちょっと山デートしてみようという山初心者女子と行く場合。
その女子は「山で食べるお昼ごはんってなに?バナナ?」というところから準備に躓いています。
そして「あんまりあれもこれも細かく聞くのはウザイかな、、、」とLINEするのを躊躇しています。
だから結局コンビニで買ったおにぎりやパンを持ってきます。
でも、貴方は少なからず山経験があるから山デートに誘ったのですよね?
それなら少し手助けしてあげてください。
事前に「山ではおにぎりでもパンでもなんでも良いけど、冷麺とかは食べた後ゴミが面倒だよ」とか、「飲み物が重要で、今回の山だと途中で水も汲めないし暑い時期だから2Lくらいあると安心だよ」とか言ってあげてください。
なんなら「お昼ごはんは自宅の最寄りのコンビニで買ってきておいて。山の最寄り駅にはコンビニないから」と教えてあげてください。
女子たち、どこにでもコンビニと自販機があると思ってるから。山の最寄り駅で買えると思って何も買ってきてないから。
「え、私何も買ってきてない。お昼無しで山に登るの?無理じゃん。」
とデート始まってないのに終わりますから。
そして、どうぞお菓子を買って行ってください。
そこまで女子は気が回っていません。だってサンドイッチが良いのかメロンパンが良いのかで迷ってるんだもん。
でも、貴方がお菓子をスッと山頂で出してみてください。めっちゃ喜ぶから。
もしデート相手もお菓子を持ってきていても、それは別にいいのです。スイーツなんてあればあるだけ喜ぶから。
それから、お手拭きも持って行ってあげてください。
汚れた手でチョコ掴みたくないから。サンドイッチ買った女子、手が汚れて食べるの躊躇しているから。
どうぞエスコートしてあげてください。
5.荷物を受け取れる準備を。
「今回は山頂でご飯を食べる。水は2L持っていく。下山後は温泉も入るから温泉セットと着替えの服も持っていく。山だからレインウェアと保温着も入れておく。」
都会の女子、この荷物担いで山に登れると思いますか?本気で思ってます?正気か?
山好きな女子なら大丈夫でしょう。でもちょっと山に行ってみたいだけの女子に、この荷物はしんどいですわ。だって前述した通り、子供並みの体力なんだもん。
子供のリュックの中身って何か覚えてます?
500mlの水と自分のおやつです。
自分で食べるご飯だってパパとママが担いでます。着替えだってパパとママが持っています。
無理だよ、こんな沢山の荷物、都会のカフェを楽しんでいる女子が5時間も担いで山を歩けるわけないよ。
歩けるよ?歩けるけどめっちゃ不機嫌になるよ?
「じゃあ僕が荷物を持つよ」
それです。その優しさです。
ただ、「渡したくても渡せない。だって温泉道具も化粧品も下着も袋に入ってないんだもん。」なんてこともあります。
荷物を持ってあげるという優しさがあるならば、スタッフサック的なものを用意しておいてください。
そして女子に「ここに入れてくれたら担ぐよ」と言ってあげてください。
6.まとめ。
山に行くと山デートしている男女に時々出くわします。楽しい楽しいデート。
でもその中にはもう苦行みたいな顔をしている女子。転んだのであろう、泥だらけで半泣きの女子。何故か叱咤激励されて修行なのか?になっている女子も見かけます。
どれも本当は『好きな人と楽しい時間を過ごしたい』だけだったのに。
何で頑張っちゃったんだろうと思います。
以前友人が『学生時代は旅行でも一日歩き回っていたのにもう無理。疲れると不機嫌になって喧嘩になるだけだから今は1時間に1回休むし、昼からビール飲んでる。』と自虐ネタ的に話していました。
でも私は「それ真理だわ!」と膝を打ちました。
何がしたいって、『好きな人と楽しい時間を過ごしたい』んですよね。
そのために『体を動かしたい』『経験を共有したい』『素敵な景色を見たい』なんですよね。
それなのにそれらを頑張りすぎると疲れちゃって、もう楽しくないんですよね。
簡単に言うと、
『疲れたら無理。全部無理。』
ということです。
せっかくデートする仲になったならば、何が大事なのかに集中して、他は削ぎ落して計画したら上手くいくのではないかなと思った次第です。
紫陽花の花言葉は「知的」「寛容」「元気な女性」。
そんな素敵な女性と仲良くなれることを祈っております。
尊兄のますますのご活躍をお祈り申し上げます。
敬具



